北朝鮮の朝鮮中央通信は9日、金正恩(キムジョンウン)総書記が北朝鮮軍の創建77年の記念日にあたる8日に国防省を訪問し、演説したと報じた。金氏は核兵器を含む全ての抑止力を強化するための「新たな計画」に言及したという。計画の中身は不明だが、核戦力を高度化する方針を改めて示した。
石破茂首相とトランプ米大統領は7日の会談で、北朝鮮の「完全な非核化」に向けた連携を確認しており、これを意識した発言との見方がある。
金氏は日米韓の安全保障協力など、米国の行動が朝鮮半島や東アジアでの「新たな激突構図をつくる根本要因」と非難。米国による二国間や多国間の軍事演習を批判し、「地域の軍事的均衡を保つため、持続的な対抗措置を講じる」と強調した。
長期化するロシアのウクライナ侵攻についても、金氏は責任は米国にあると主張。ロシアへの支援を続ける方針を改めて示した。