2025年4月28、29日、新型多目的駆逐艦「チェヒョン」号の兵器システムの試験を視察した金正恩総書記(手前右)と娘。朝鮮中央通信が伝えた=朝鮮通信

 北朝鮮の朝鮮中央通信は30日、金正恩総書記が28、29日にあった新型駆逐艦によるミサイル試射実験を視察し、「海軍の核武装化を加速させる時がきた」と述べた、と報じた。金氏はこれまでも海軍の核武装の必要性に触れてきたが、新型駆逐艦での実験に合わせ、さらに前のめりな姿勢を示した。

 試射実験が実施されたのは5千トン級の新型多目的駆逐艦「チェヒョン」で、両日の実験で超音速巡航ミサイルや戦略巡航ミサイル、対艦戦術誘導兵器などの試射が行われたという。

 金総書記は視察の中で「領海に侵入した敵を撃退するだけの駆逐艦は頼もしい海上防御手段とは言えない」などと述べ「現在とこれからの脅威から国家と海洋主権を守るために、海軍の核武装化を加速させる時がきた」と話した。また、「高度の技術を導入した攻撃・防御型複合システムの水準を高め、駆逐艦の多用途化、多目的化を高い水準で実現すべきだ」とも話したという。

 同通信はこの駆逐艦の進水式が25日に西部にある南浦市の造船所で行われたことを伝えていた。

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