2025年8月14日、北朝鮮の平壌で行われた日本による植民地支配からの解放80周年を祝う式典で演説する北朝鮮の金正恩総書記。朝鮮中央通信が配信=ロイター

 中国政府は28日、抗日戦争(日中戦争)勝利から80年の記念日にあたる9月3日に北京で開く式典に北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)総書記が出席すると発表した。北朝鮮の朝鮮中央通信も28日、金氏が式典に参加するため近く訪中すると報じた。

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 金氏の訪中が実現すれば2019年1月以来、約6年半ぶり。韓国政府関係者によると、金氏が複数の外国首脳が集まる場に参加するのは初めてとみられるという。香港紙によると、北朝鮮の最高指導者による中国の軍事パレードへの出席は、1959年に正恩氏の祖父・金日成氏が赴いて以来となる。

 金氏は訪中期間中に習近平(シーチンピン)国家主席や、式典に出席するロシアのプーチン大統領と会談する可能性もある。

 北朝鮮はウクライナ侵攻を続けるロシアに派兵するなど、最近はロシアとの蜜月ぶりが目立つ一方で、中国とは関係が冷え込んでいるとみられている。

 だが、米中対立が続く中でトランプ米政権と相対するための後ろ盾として、また経済立て直しのためにも中国は欠かせない存在であることなどから、関係の修復に動いた可能性がある。

■9月3日の国家元首・首脳級を派遣する26カ国(中国政府の発表による)

 ロシア、北朝鮮、カンボジア、ベトナム、ラオス、インドネシア、マレーシア、モンゴル、パキスタン、ネパール、モルディブ、カザフスタン、ウズベキスタン、タジキスタン、キルギス、トルクメニスタン、ベラルーシ、アゼルバイジャン、アルメニア、イラン、コンゴ共和国、ジンバブエ、セルビア、スロバキア、キューバ、ミャンマー

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