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丹東駅前で警戒する警察官ら=2025年8月31日午前、中国遼寧省丹東、岩田恵実撮影

 北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)総書記の訪中が発表されて以降、中朝国境に位置する中国東北部の遼寧省丹東市で警備が強化されている。金氏が訪中の際に特別列車に乗り、丹東市を通過することをにらんだ警戒態勢とみられる。

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 金氏が9月3日に北京で行われる抗日戦争(日中戦争)勝利の記念式典に参加することが8月28日に発表されたが、訪中の具体的な日程や交通手段は明らかになっていない。2018~19年に中国で開かれた4回の中朝首脳会談のうち、2回は列車を使って丹東経由で北京へ向かっている。

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丹東駅のホーム。線路は中朝国境の鴨緑江にかかる中朝友誼橋へと続いている=2025年8月30日午後、中国遼寧市丹東、岩田恵実撮影

 中朝国境にかかり、鉄道も通る「中朝友誼(ゆうぎ)橋」の前では31日、公安当局者とみられる男性らが警戒にあたり、通行人の身分証の確認などをしていた。

 北朝鮮側の報道の映像などによると、過去には橋を通過後、金氏を乗せた列車が丹東駅のホームに入り、中国側の要人に出迎えられていた。30日夜には、駅に隣接するホテルに警察車両が停車し、関係者らが食料やプリンターと見られる機器などをホテルに運び込んでいた。当日の警戒に備えた動きとみられる。

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丹東駅前で警戒にあたる警察官ら=2025年8月31日午前、中国遼寧省丹東、岩田恵実撮影

一部で宿泊規制も ホテル側の説明は

 また、丹東市内の一部のホテルでは外国人の宿泊が規制されている。規制の期間は「(9月)3日まで」「5日まで」などとホテルによって異なる。ある宿泊事業者は公安当局から規制の通知があったと明かした。

 規制の理由を「北京の式典のため」と説明するホテルや、予約時に客の国籍を聞いて「北朝鮮以外の外国人は宿泊できない」との対応をするホテルもあった。

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中朝国境の鴨緑江にかかる「中朝友誼橋」周辺で警戒にあたる制服を着た男性=2025年8月31日午前、中国遼寧省丹東、岩田恵実撮影

ロシア、中朝ロの連携強化へ期待感

 北朝鮮の金正恩総書記の訪中で、中国、ロシアとの3カ国による首脳会談などを開くかが焦点になっている。

 ウクライナ全面侵攻後に北朝鮮との「軍事同盟化」が進むロシアのウシャコフ大統領補佐官は8月29日、プーチン大統領と金氏の会談を調整中だとした上で、北京で9月3日に予定される記念式典の軍事パレードでは中国の習近平(シーチンピン)国家主席の右側にプーチン氏、左側に金氏が並ぶことを明らかにし、3カ国の連携を強めたい意向をにじませた。

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