金融庁は、保険代理店「マネードクター」を展開するFPパートナー(FPP、本社・東京)に対し、業務改善命令を出す方向で検討に入った。便宜供与を受けた生命保険会社の商品を優先販売した疑いがあり、昨年、立ち入り検査に入っていた。

FPパートナー本社の看板=東京都文京区

 マネードクターは複数の生保会社の商品を販売する乗り合い代理店。FPPは生保各社に対し、顧客に商品を優先的に勧める見返りとして、多額の広告出稿といった便宜供与を求めた疑いを持たれている。

 金融庁は立ち入り検査の結果、FPPの内部管理態勢などに重大な不備があったと判断。便宜供与を受けた社の商品を推奨する行為は顧客の利益を損なうとして、再発防止策の策定などを求める見通しだ。

 また、こうした問題が業界全体の慣行になっていた可能性もあるとみて、FPPと取引のある生保各社にも必要に応じて報告を求めることを検討している。

 FPPは、資格を持つ社員が顧客の自宅や職場を訪れる「訪問型」の代理店では業界最大手で、東証プライム市場に上場している。

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