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首都圏にある銀行支店の貸金庫室。開閉時は銀行員が立ち会い、二つの鍵で扉を開け閉めする手動型。近年はカードキーや暗証番号などを使うタイプも増えている=2024年12月(画像の一部を加工しています)

 大事なものは銀行の貸金庫に入れておけば安心――。そんな「安全神話」が揺れている。大手行の三菱UFJ銀行では行員による十数億円相当の窃盗事件が判明し、別の銀行でも5年前に同様の被害に遭ったとの声がある。利用者以外は中身を知れない貸金庫の特性が、被害を証明しにくいリスクにもなる。対応策はあるか。

 「やっぱりかと思った。いまだに改善されない銀行があることにはびっくりした」

 そう語るのは、放送作家の安達元一さん(59)。5年前、貸金庫に入れたはずの現金がなくなり、銀行から返金される経緯をYouTubeで配信した。その動画が最近、にわかに注目を浴びている。よく似た事案が起きたからだ。

「銀行員が勝手に開けられない」はずが…

 貸金庫は、国内の多くの金融…

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