第66回合唱祭(長崎県合唱連盟長崎支部・朝日新聞社主催)が1日、長崎市のベネックス長崎ブリックホールで開かれた。審査のあるコンクールとは異なり、それぞれの個性を生かした表現を楽しむ祭典で、幅広い世代の49団体が日ごろの練習で磨いた歌声を響かせた。
被爆80年の今年は、平和をテーマにした選曲も目立った。長崎市を拠点に活動する女声合唱団Fortuna(フォルトゥーナ)は、被爆者の女性の詩を曲にした「平和への願い」などを披露。団長の尾上擁子さん(45)は「のびのびと歌えた。これからも途切れることなく歌い続けていけたら」と話した。
長崎大付属・岩屋・東長崎・諫早の中学4校でつくる中学生合同合唱団は、今秋のながさきピース文化祭に出場するため結成された。長崎大付属の坂口夏菜さん(3年)は「被爆80年に平和を祈る歌を4校で歌えるのは、うれしい」と話す。
4校で歌声を合わせるのはこの日が初めて。それでも「天空歌」など2曲で息の合ったハーモニーを響かせ、岩屋中の浜田紗月さん(同)は「うまく、みんなの仲間に入れた」と手応えを語った。
7月の合唱コンクール県大会ではライバルとなる4校。東長崎の野口紗衣さん(同)は「夏に向けて個々に歌声を磨き、秋には仲間として歌えたら」。諫早の山口日和さん(同)も「合同練習でお互いの良さを吸収し合っていきたい」と話した。