事故現場付近を調査する国土交通省運輸安全委員会の関係者ら=2025年5月22日午後3時20分、長野県須坂市、北沢祐生撮影

 長野県須坂市を走る長野電鉄で21日夕、走行中の列車が線路上で金属製のパイプ小屋と衝突し、乗客3人が死傷した。小屋は線路脇の農地にあった農業用の倉庫で、事故直前には強い突風が吹いた可能性があり、県警が事故原因を調べている。

 須坂署などによると、事故が発生したのは、21日午後5時50分ごろ。約200人を乗せた長野行き普通列車(3両編成)が須坂―日野間を走行中に小屋と衝突した。先頭車両のガラスが割れ、同車両にいた長野市安茂里の会社員栗原雄二さん(56)が死亡し、2人が軽傷を負った。

 長野電鉄によると、運転士が障害物に気づき非常ブレーキをかけたが間に合わなかったという。列車は午後7時に運転を再開した。

 長野地方気象台によると当時、付近には「竜巻注意情報」が発表され、積乱雲が原因の風速約30メートルの突風が吹いた可能性があるという。また、突風はダウンバーストまたはガストフロントにより生じた可能性が高いという。国の運輸安全委員会は22日、鉄道事故調査官2人を派遣し、長野電鉄からの聞き取りなどを始めた。

鉄道の乗客死亡事故、2005年以来

 国土交通省によると、運転中…

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