飛鳥時代の天皇陵の象徴とされる八角形の墳丘が特徴の牽牛子塚(けんごしづか)古墳(国史跡、奈良県明日香村)が、午後6~8時にライトアップされている。闇夜の中に、青白い八角墳が浮き上がっているように見える。3月8日まで。
牽牛子塚古墳は、飛鳥時代の女帝・斉明天皇と娘の間人皇女(はしひとのひめみこ)が合葬された陵とみる説が有力視されている。2026年の世界遺産登録を目指す「飛鳥・藤原の宮都」の構成資産の一つで、築造当時の姿を再現する整備工事が2022年に終わり、一般公開されている。
墳丘全面に凝灰岩の切り石を張り巡らせ、内部に巨岩をくりぬいた2人用の石室が埋め込まれ、石室を柱状の切り石が取り囲むなど特異な構造だ。発掘調査で隣接する越塚御門古墳もみつかり、斉明天皇の孫の大田皇女の墓の可能性が指摘されている。
見学無料。夜間ライトアップ期間中は石室も一般公開される。問い合わせは村教育委員会文化財課(0744・54・5600)へ。