阪神ファンでにぎわう阪神甲子園球場=2025年9月7日、兵庫県西宮市、田中祐也撮影

 「今日決めて」「優勝しかない」――。プロ野球・阪神タイガースが2年ぶりのリーグ優勝に王手をかけた。勝てば優勝となる試合が行われる阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)では7日、開門前から続々とファンが集まった。

 大阪府大東市から家族6人で訪れた小川亜希子さん(38)は「2月に買ったチケットが優勝が決まる日になるなんて幸運すぎる」と笑顔を見せた。

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 左翼席に年間予約席を持つ武田佑太さん(30)と朱音(あかね)さん(30)夫妻は、今シーズン、甲子園球場での阪神戦はほぼ観戦した。佑太さんは「今日も勝って優勝を決めてくれるはず」とエールを送った。

 刺繡(ししゅう)入りのユニホーム姿の空(そら)孝行さん(58)は、「今年の阪神は強い。強すぎる。今日も勝って、自力でマジックを消してほしい」と話した。

 家族4人で和歌山市から訪れた森本崇之さん(45)は、藤川球児監督の22番のユニホーム姿。「現役時代の火の玉ストレートが好きでファンになった」と言う。監督1年目の采配については「これだけの結果を出しているのだから申し分ないでしょう」と太鼓判を押す。

 兵庫県稲美町から応援にかけつけた池尻勝俊さん(70)は試合前、球場近くの甲子園素盞嗚(すさのお)神社でお参りした。「神様に必勝祈願をしたので、優勝しかない」と力強く語った。

 おそろいの虎の耳のカチューシャをつけた伊勢木美郁(みく)さん(18)と美音(みお)さん(16)の姉妹は、小学生の頃から阪神ファン。「絶対優勝してほしい」と手作りのうちわで、スタンドから応援する。

 大阪・道頓堀川では、阪神の優勝のたびに戎橋(えびすばし)から飛び込む人が相次ぎ、死亡事故も起きている。

 試合が始まる午後6時前から、戎橋が見える橋の欄干にシートが張られ、川が見えなくなった。続いて大阪府警の警察官が戎橋の両端に一列に立って通行者が端に近づけないようにするとともに、左側通行を呼びかけ始めた。

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