「人生何周目?」。大人顔負けの演技力で、思わずそんな疑問を投げかけられる子役が8歳の永尾柚乃(ゆの)だ。7月スタートの夏ドラマでも主要キャストに起用され、快進撃は止まらない。「芦田愛菜」以来とも評される彼女の魅力とは。
「誰なの、あなた」。目を覚ました七瀬凛(永尾柚乃)は、新庄政宗(斎藤工)を次々に問い詰める。動揺し、うそを重ねる政宗。誘拐された少女が、まるで探偵のように誘拐犯を追い詰めた。
テレビ朝日系列で8日から始まったドラマ「誘拐の日」初回で、政宗と凛が初めて会話するシーンだ。凛は頭脳明晰(めいせき)な天才少女だが、記憶を失う。両親を何者かに殺され、まぬけな誘拐犯の政宗と異色のバディで真相を追う。
「天才子役」と評される永尾柚乃。7月期の連続ドラマでも主要キャストで起用され、大人顔負けの演技で存在感を放っています。そんな永尾柚乃の魅力と、最近のドラマが彼女を求めるようになった社会背景に迫ります。
1歳半でデビューしたという永尾。ドラマ「ブラッシュアップライフ」(2023年)で、心は33歳の幼女を演じブレークした。ドラマ「ブラックジャック」(24年)では、ブラックジャックの助手ピノコを演じ、公開中の実写版映画「リロ&スティッチ」でリロの日本語版吹き替え声優も務める。バラエティー番組でも大人並みのコメント力。CM出演など、活躍の場は広い。
テレビ朝日制作の各夏ドラマのキャストが集まった6月23日の合同取材会でも、永尾の逸材ぶりが注目を集めた。「誘拐の日」では中国語、タガログ語、仏語など多国語を話すシーンがあるが、永尾は難しいセリフも「(台本を読んで)寝たら覚えるんです。起きたらべらべらって」と言ってのけた。
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