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JR四国が養殖した「ミルクサーモン」(奥)と、JRホテルクレメント高松で提供されるサーモン料理=2024年12月24日午後0時26分、高松市浜ノ町、福家司撮影

 サーモンの陸上養殖事業を始めたJR四国の養殖サーモンが、来年1月10日からJRホテルクレメント高松(高松市)で独自ブランド「ミルクサーモン」として提供される。非鉄道事業を経営の柱と位置づける同社が1次産業に取り組むのは初めて。

 連携する養殖会社「ひらやま」の熊本県八代市にある養殖場で育てられたサーモンで、150匹程度が初出荷される。キングサーモンとニジマスなどをかけあわせた選抜育種で、えさに粉ミルクを混ぜてあることから「ミルクサーモン」と名付けられた。臭みの少ない、あっさりした味で、甘みとうまみが特徴という。

 JRホテルクレメント高松のレストランではミキュイ(半生の料理)、日本料理店では漬け丼として提供される。通常のランチ(3千円台~)、ディナー(5千円台~)のコースの魚料理などを1千円増しでこれらの料理に変更できる。

 これに先立ち、12月26日から東京のホテル「シャングリ・ラ東京」のレストランで食材として使われ、同日から4日間、東京、神奈川両県のスーパー5店でも期間限定で販売されている。これらは、「ひらやま」のブランド「桃太郎サーモン」として流通する。

 来年夏前には約2千匹の出荷を予定している。熊本の養殖場での年間生産量は5~6トンが目標。今年度中に四国内で「地下水かけ流し」方式の養殖に適した用地を確保して、養殖を始めたいとしている。

 12月24日に試食したJR四国の四之宮和幸社長は「甘みがある」と感想を述べ、「四国内での陸上養殖をぜひ実現し、地域活性化に寄与したい」と話した。

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