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佐賀空港に隣接する陸上自衛隊の新駐屯地=2025年6月28日午後3時39分、佐賀市、朝日新聞社機から、恵原弘太郎撮影

 陸上自衛隊の輸送機オスプレイの佐賀空港(佐賀市)への配備が9日、始まった。午前10時20分過ぎに空港の滑走路に1機が飛来し、隣接して造られた佐賀駐屯地に到着した。暫定的に配備されていた木更津駐屯地(千葉県)から8月中旬までに全17機が移される。

 6日に木更津駐屯地から4機が高遊原分屯地(熊本県)に移動しており、そのうちの1機が飛来した。今後、佐賀県内の目達原駐屯地からヘリコプター約50機も移駐される計画だ。夜間を含めて年間に最大で計1万7千回の離着陸が想定されている。

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 佐賀配備の計画は2014年に公表され、約10年を経て実施に至った。この間、地元との調整が難航。防衛省は「最長5年」の条件で木更津に配備し、この日が期限となっていた。

 佐賀配備は南西諸島防衛を強化する自衛隊の「南西シフト」の一環。相浦駐屯地(長崎県佐世保市)に本部を置き、離島防衛にあたる「水陸機動団」との一体的な運用が想定される。オスプレイが本来の配備地に就き、九州や南西諸島で本格的に運用されるとみられる。

 米軍機のオスプレイは国内で普天間飛行場(沖縄県)、横田基地(東京都)、岩国基地(山口県)に計約30機が展開している。

 国内外での事故・トラブルを受けて、飛行の停止と再開を近年も繰り返しており、配備地を始めとして機体の安全面が不安視されている。

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