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アイリスオーヤマが売り出した5キロ税込み2160円の備蓄米を買い求める人たち=2025年5月31日、千葉県松戸市、若井琢水撮影
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 政府が随意契約で売り渡した備蓄米の店頭販売が31日、始まった。農林水産省によると、2022~21年産米の計22万トンが放出される予定で、審査を通過した大手小売業者61社が順次、店舗やネットで売り出す。

 31日に販売を予定するのは、「イトーヨーカドー大森店」(東京都大田区)のほか、生活用品大手「アイリスオーヤマ」グループであるホームセンター、「ユニディ松戸ときわ平店」(千葉県松戸市)と「ダイシン幸町店」(仙台市宮城野区)。相場の半額近いコメを求め、午前から客が訪れていた。

 イトーヨーカドー大森店ではこの日、販売開始1時間前の午前9時時点で約250人が備蓄米を買おうと列をつくっていた。先頭の40代男性会社員は朝5時半から並んでいたといい、「家計は苦しいがコメに替わる食材はないため、なるべく安く買いたいと思って来た。備蓄米をきっかけに価格が下がってくれれば」と話した。

 イオンも6月1日午前8時から「イオンスタイル品川シーサイド」(東京都品川区)で販売するのを皮切りに、2日から他店舗でも展開する予定という。

 小泉進次郎農水相は「備蓄米の店頭価格2千円」を掲げ、備蓄米の販売を競争入札から随意契約に切り替え、小売店に直接、引き渡すようにした。大手小売業者向けの契約には約70社が申請し、資格や申請書類に不備があった事業者が除外され、61社の申し込みが確定。中小スーパーや米穀店にも21年産米約8万トンが割り当てられている。

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