廊下から1段下げて設けられたリビング=2024年5月14日、大阪市淀川区、前田智撮影
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 せっかく入社したのに、離職してしまう。定着してもらうには、どうすればいいか。ある会社が考えついた解決方法は、「寮」だった。

 大阪市淀川区の住宅地にある5階建ての建物。落ち着いた色彩の外壁で、前には木が植えられている。

 玄関に入ると、銭湯のような靴箱。1階のリビングは廊下から床面が1段下げられている。段差のところに座ってくつろげそう。食堂と台所もある。2階から上が個室だ。

 ここは建設会社「三和建設」の社員寮。「ひとづくり寮」と名付けられている。

 1年目の社員は全員が入る。2年目以降は任意で、5年目までいることができる。

工夫を凝らした寮を建てると、定着率が着々と上昇しついに

 1階にリビングと食堂を置くことで、寮を出入りするときや、食事の際などに自然と交流が生まれるようにしているという。社員たちはここで一日のできごとを話し合ったり、くつろいだり。

 新入社員の佐藤楓起さん(1…

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