迫害や紛争で祖国を追われた難民を、留学や就労を通じて日本に受け入れる取り組みが民間で少しずつ広がっている。認定率の低さで知られる国の難民認定制度とは別の受け入れ方法で、「特定技能」の制度で難民キャンプから難民を労働者として迎える、新たな計画も進む。6月20日は国連が定めた「世界難民の日」。世界で難民が増え続ける中、国連もこうした受け入れの拡大を各国に求めている。
目を輝かせる難民キャンプの若者
バングラデシュ南東部の難民キャンプには、ミャンマーから逃れた少数派イスラム教徒ロヒンギャ約100万人がひしめく。
NPO「モビリティー・フォー・ヒューマニティー」(東京)の共同代表の山本菜奈さんが4月に訪れると、大学進学などに向けたオンライン講座を受ける難民たちがいた。「世界で活躍できるビジネスパーソンになりたい」「世界の難民の力になりたい」。20歳前後の若者らは目を輝かせ、熱く英語で語った。
山本さんのNPOは、このキ…