Smiley face
写真・図版
まほうのシール=2025年8月29日午後9時52分、小林晴香撮影
  • 写真・図版
  • 写真・図版

 バスや電車でぐずる子をあやす保護者に「迷惑じゃないよ」とシールを渡す。そんな取り組みを広島市内の団体が続けている。どんな場所でも、安心して子育てしてほしいという思いを込め、シールの発行枚数は10万枚に達した。

 シールは名付けて「まほうのシール」。ゾウやリンゴのイラストをあしらい、持ち運べるように名刺サイズの大きさにした。

 考案したのは、「広島こそだて未来会議」の代表で会社員の津福(つぶく)彩夏さん(37)。中学1年の息子が幼い頃、バスや電車内で大泣きし、肩身の狭い思いを何度もした。そんな時、周囲からの「お子さん、元気いっぱいでかわいい」「大丈夫ですよ」という声に救われた。

 その後、育児に関わる仕事を始めた。親子がすごしやすい社会を作りたいと、子どもが遊べるシールを渡して、あたたかく見守る気持ちを伝えるアイデアを思い付いた。

 シールは民間からの寄付などで製作。2019年に始め、発行枚数は8月に10万枚を達成した。「シールを持ち、渡してくれれば、子育てにあたたかい社会を築く土台のひとつになる」と津福さん。シールは希望者に無料で送っており、ホームページなどから申し込める。

 同会議はシール発行のための寄付を500円から募っている。シール裏面に広告やメッセージを載せられる広告協賛は5万円(2千枚分)から。

共有