東日本大震災に伴う東京電力福島第一原発事故の避難者支援などを続ける団体「ほっと岡山」(岡山市北区)が、福島県の被災者らの話を聴く「311ちいさなお話会」を毎月開いている。来年は震災発生から15年。当事者のリアルな声を通して風化にあらがい、記憶を伝えていく。
お話会は4月から始め、月1回開く。ほっと岡山の服部育代・代表理事は「当事者から直接話を聴ける貴重な機会。いろんな意見の人たちとも話をしたい」と語す。
避難指示解除、自宅前の道路だけ
前回6月の「311ちいさなお話会」(7月は映画上映)では、福島県浪江町から同県桑折(こおり)町に避難する今野邦彦さん(66)が、翻弄(ほんろう)される住民や終わらぬ苦悩、元に戻らないふるさとの記録誌を刊行したことなどについて語った。
2011年の震災時に人口が2万1542人だった浪江町は、東京電力福島第一原発の事故で全域が避難対象になり、今も大半が帰還困難区域という。
原発から北西方向の山間部に…