青森市の夏を彩る「青森ねぶた祭」。今年も8月2~7日に、歴史や伝説、神話などをテーマにした大型ねぶた23台が街を練り歩く。祭りの研究者で、青森ねぶた祭審査委員でもある江戸川大学の阿南透特任教授(民俗学)によると、今年はねぶたのテーマに大きな変化が見られるという。

 阿南さんによると、今年最大の特色は、青森の歴史を題材にした作品が多いこと。中でも青森開港400年関連が目立つ。直接題名にうたっているのが「~みなとまち青森400歳~ 龍神とともに」(青森市役所ねぶた実行委員会)、「森山弥七郎 青森開港の誉れ」(青森青年会議所)、「青森開港四〇〇年 善知鳥(うとう)中納言安方と龍神」(マルハニチロ侫武多(ねぶた)会)の3作品だ。

台上げされた大型ねぶた「海王」=2025年7月28日午前9時13分、青森市、江湖良二撮影

 「海王」(青森菱友会)も海の守護神ポセイドンを取り上げ、港の繁栄を願う。島を綱で引き寄せて国土を広げた神話「國引(くにびき)」(日立連合ねぶた委員会)も、海のつながりと発展という面から青森開港400年関係の一つとの見方がある。

 阿南さんは、今年のねぶた23台を次のように分類。青森の歴史5▽青森・東北の伝説1▽日本の神話・伝説9▽化け物退治1▽偉人2▽中国2▽宗教3となった。

記事後半に2025年の青森ねぶたの題材と制作者一覧もあります。

 あおもり市民ねぶた実行委員…

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