妻の金建希氏とともにソウル市内の自宅マンションへと移動する尹錫悦氏=2025年4月11日午後5時13分、東亜日報提供

 韓国政府は10日、尹錫悦(ユンソンニョル)前大統領が出した非常戒厳の真相究明や尹氏の妻・金建希(キムゴニ)氏をめぐる複数の疑惑について捜査するための「特別検察官法」を閣議決定した。

 非常戒厳については軍事的な反乱の試みや内乱の扇動など11の嫌疑、金氏については知人の経営する会社の株価操作への関与など16件の疑惑を対象に計100人の検察官の投入が可能となる。李在明(イジェミョン)氏が大統領に就任し、与党となった進歩(革新)系・共に民主党が主導する形で5日に国会で法案が可決されていた。

 同様の法案は、これまでも共に民主党が最大野党であった際に複数回、可決されていたが、大統領が持つ拒否権を尹政権が行使していた。李大統領は4日の就任演説で、非常戒厳を念頭に「内乱は二度と繰り返してはいけない」「徹底した真相究明で相応の責任を問い、再発防止策を講じる」と述べていた。

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