韓国で21日以降、各地で発生した山火事の被害が拡大している。行政安全省によると、26日朝までに18人が死亡、19人がけがをした。避難している住民は約2万6千人に上る。当局は多数のヘリコプターを投入するなどして消火活動を続けているが、強風などの影響で難航している。
山火事が起きたのは南東部の慶尚南道や慶尚北道などで、26日午前9時現在で焼失面積は1万7千ヘクタールを超えた。住宅や倉庫など200以上の建物も被害を受けた。
当局は約130機のヘリコプターを投入。消防や軍などから多数の人員を動員して消火にあたっているが、空気が乾燥しているうえ風も強く、一部の地域を除いて鎮火には至っていない。
大統領権限代行の韓悳洙(ハンドクス)首相は26日、国民向けの談話で「鎮火作業に全力を尽くしている」と述べるとともに、これまでの山火事への対処や予防にどんな点が不足していたのかを点検し、改善策を講じるとした。