韓国北西部の京畿道にある信韓大学の1年生約1千人が長崎県の対馬を訪問して交流する教育プログラム「対馬平和ビジョン紀行」が、日韓国交正常化から60年になるのに合わせて、6月下旬から開催されている。
6月24日から7月4日まで、約1千人が3グループに分かれて、2泊3日の日程で順次、対馬を訪れる。
第1陣は、かつて外交使節団の朝鮮通信使が対馬経由で日本を訪れる際に滞在した厳原地区などを見学。海外からのごみなどが漂着する勝見ノ浦浜海水浴場の海岸で清掃活動も行った。
25日には対馬市公会堂で、学生たちがミュージカルやテコンドー、K―POPなどを披露する交流イベントも開いた。地元からは、授業で韓国語を学んでいる対馬高校国際文化交流科の1、2年生27人も参加した。
同大の康聖鐘(カンソンジョン)総長は「韓国、日本の未来の世代が、過去にこだわるのではなく未来志向で心を合わせれば、解決すべき課題に対する大きな力になると思う」と話した。
交流イベントに参加した対馬高校2年の野坂知春さん(16)は「短い時間だけど、韓国の学生と対馬のオススメや、メイク道具などについて話せた。7月に予定されている韓国での語学研修が楽しみになった」と話した。
日韓両政府は1965年6月22日、国交を正常化する基本条約に調印した。