三回に左前適時打を放った高畑知季(右)

 野球のU18(18歳以下)ワールドカップ(W杯)第2日は6日、沖縄セルラースタジアム那覇などで1次リーグがあり、A組の高校日本代表は韓国を4―2で下し、開幕2連勝とした。

 先行した日本は、逆転された直後の二回に岡部(福井・敦賀気比)の適時打などで再びリードを奪った。チーム唯一の2年生・末吉(沖縄尚学)が先発し、4回2失点と粘投。石垣(群馬・健大高崎)が好救援した。

  • 沖縄尚学の甲子園優勝で「子どもたちが夢を語りだした」 地元に変化

下位打線から生んだ逆転劇

 日本の小倉全由監督は、1次リーグ最大の難関を「韓国戦」と明言していた。最速157キロを誇る相手先発の長身右腕に対して、チームは「力負けしないスイング」を徹底した。

 1―2の二回。1死から7番高畑知季(兵庫・東洋大姫路)が逆方向の右前へはじき返すと、横山悠(山梨学院)は左翼線を抜く二塁打で続き、1死二、三塁に。9番坂本慎太郎(東京・関東第一)の二ゴロ、1番岡部飛雄馬(福井・敦賀気比)の右前適時打で、走者2人を本塁へ迎え入れた。

 いずれも狙いを定めたのは速い球。この日3安打の高畑は「上からつぶしてスピンをかけた」と相手投手の球威をうまく利用した。ともに左打者の坂本と岡部も、しっかりと球をたたきつけた。

 前夜のイタリア戦で、日本は初戦の難しさもあって適時打が出ないながらも白星スタートを切った。硬さの取れたこの第2戦は「下位にしつこさがあった。みんなでゲームをやってくれた」と小倉監督。パワーやスピードで勝る相手に対し、日本がいかに戦うかを示す逆転劇となった。

共有
Exit mobile version