国会議事堂の本館の入り口前では、入ろうとする軍とそれを止めようとする国会議員の補佐官らがもみ合いになっていた=2024年12月4日午前0時11分、ソウル、太田成美撮影

 韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領が3日夜に「非常戒厳」を出したことを受け、国会に突入した戒厳軍を指揮した陸軍特殊戦司令部の郭種根(クァクチョングン)司令官が10日、国会国防委員会に出席した。国会で戒厳の解除が可決されないよう、国会議員を外に出すことを、金竜顕(キムヨンヒョン)前国防相から指示されたと振り返った。

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 証言によると、郭氏は非常戒厳の宣布を「テレビを見て、非常戒厳という文言が出てきてから認識した」。その後、国会を統制下に置いて人の出入りを制限するよう金氏から指示を受け、対テロ専門部隊である「707特殊任務団」などを向かわせた。

 作戦中、尹氏と2回通話し、1回目には部隊の位置を尋ねられ、「国会に移動中」と答えた。2回目の内容については、「話すことが制限されている」と回答を控えた。

 その後、司令部の戦闘統制室で電話を受け取り、「上(金氏)から、国会議事堂内にいる国会議員が(戒厳の解除を可決できる)150人超にならないように、と指示を受けた」と明かした。

「私は指示していない。マイクがオンになっていた」

 9日には707特殊任務団の…

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