韓国の憲法裁判所は20日、国会に弾劾(だんがい)訴追された韓悳洙(ハンドクス)首相を罷免(ひめん)するかどうかの判断を、24日午前10時に示すと発表した。「非常戒厳」の宣布をめぐり弾劾訴追された尹錫悦(ユンソンニョル)大統領の弾劾審判は先月結審したが、憲法裁は宣告の期日をまだ示していない。
弾劾訴追され職務停止となった尹大統領の権限代行となった韓氏は、当時欠員だった3人の憲法裁裁判官の任命を保留。反発した野党がこの問題に加え、非常戒厳宣布による尹大統領の「内乱犯罪」を韓氏が少なくとも黙認したなどとして、弾劾訴追した。韓氏は非常戒厳には反対したなどと主張している。
これを受け、崔相穆(チェサンモク)経済副首相兼企画財政相が大統領の「代行の代行」を担う異例の体制が続いている。憲法裁が罷免を認めれば韓氏は失職し、認めなければ大統領権限代行に復帰する。
憲法裁は今回、非常戒厳の違憲、違法性について何らかの言及をする可能性もあり、尹大統領の審判に関する判断の方向性が垣間見えるのではないかとの見方もある。