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演奏する五嶋みどりさん(左)と藤田真央さん(右)=2024年11月13日夜、石川県輪島市河井町の市立輪島中学校
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 海外を拠点に、世界的に活躍しているバイオリニストの五嶋みどりさんとピアニストの藤田真央さんが、13日、石川県輪島市内で無料コンサートを開いた。五嶋さんと藤田さんが共演するのは今回が初めて。能登半島地震で被災した人々や復興に携わる人たちに癒やしの時間を過ごしてもらえればと考え、2人が企画した。

 会場は、地震後に避難所として使われていた市立輪島中学校の体育館。県内外から集まった約450人が静かに耳を傾けた。

 午後6時。パイプいすに座った観客の大きな拍手に迎えられ、2人が登場した。

「音楽に何ができるのか考え続けた」「前向きな気持ちになってくれたら」

 ベートーベンのバイオリンソナタの演奏が始まり、五嶋さんの温かみと芯を感じさせるバイオリンと、藤田さんのまろやかなピアノの音色が静かな会場に広がった。

 それぞれのソロ演奏もあり、藤田さんがモーツァルトの「きらきら星変奏曲」を、五嶋さんがバッハの「シャコンヌ」を披露。2人によるフランクのバイオリンソナタと、アンコールの「ふるさと」で約1時間半の公演が終わり、多くの観客が立ち上がって拍手を送った。

 終了後、五嶋さんは「被災した方や、被災された方を県外から応援しにきてくださった方々……私たち全員で音楽を分かち合えたことをうれしく思う」と話した。

 「痛々しいニュースが入ってくる中、『音楽には何ができるのか』と考え続けてきました。豪雨(による被害)もあり、大変な被災をされた方たちに音楽でできることをしたい。私たちが、何か、将来の復興につながることができるなら大変光栄だと思い、準備してきました」

 藤田さんは「皆さんが一音一音に集中して耳を傾けてくださった。本当に少しでも、前向きな気持ちになってもらえればと思って弾きました」と話した。

 2人は同日朝に輪島市内に入…

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