母はスズキ・メソード音楽教室のバイオリン教師。今思うと、我慢強かった。「練習しなさい」と厳しく言うより、音楽との楽しい付き合い方を工夫して教えてくれました。
僕も最初はバイオリンを弾いていました。落ち着きがなかったから、3歳から座って弾くチェロを始めました。チェロ教師の父が先生でしたが、練習は母がみていました。
練習といっても、遊びの延長。ステージだと思って机の上にいすをのせて弾くとか、気分を変えて庭で、とか。弓を持つ手の甲にあめを乗せて、落とさずに弾いてみたことも。
短時間でも毎日弾くのが約束でした。テレビを楽しんだら寝る前に少し弾く。楽器は大切にケースにしまうのではなく、居間に置いてすぐ弾ける状態に。おかげで今も「オンとオフの切り替えがうまい」と言われます。
水泳もスキーもやらせてくれたし、中学でバレーボール部に入るのも止めませんでした。ポジションがセッターだったから、指のけがは心配したと思いますが。
高校は桐朋学園の音楽科へ進…