北海道で大阪ガスのグループ企業が計画中の風力発電事業について、日本生態学会と日本鳥学会は7日、会見を開き、環境への影響の再調査と事業変更を求める要望書を事業者や環境省、経済産業省に出したと発表した。5日に事業者は風車を減らす案を示しているが、会見では改めて見直しの必要性を強調した。
対象となっているのは、苫小牧市、厚真町の臨海地域で、Daigasガスアンドパワーソリューション(本社・大阪市)が計画する「苫東厚真風力発電事業」。計画地やその周辺では、いずれも国内希少野生動植物種になっているタンチョウやオジロワシ、国内に150つがい程度しかいないとされるチュウヒといった鳥類の営巣・繁殖などが確認されている。
3月末には環境相が抜本的な見直しを求める意見を出しており、事業者側は4月5日、厚真町であった住民説明会で設置する大型風車を当初の10基から5基に減らす計画案を示した。
営巣地見落とし、高い衝突リスクなど指摘
要望書では、事業者の環境影…