2030 SDGsで変える
政府は10日、SDGs(持続可能な開発目標)の達成状況を自ら検証し、各国と共有するための「自発的国家レビュー(VNR)報告書」をまとめた。事業系における食品ロスの半減が8年前倒しで実現したことや、約67%の地方自治体がSDGsを通じた課題解決に取り組んでいることなどを成果としてあげている。
一方で、これまでも遅れが指摘されてきたジェンダー平等(目標5)は、「克服すべき課題」の筆頭例だ。毎年発表されるジェンダーギャップ指数でも、146カ国中118位(2024年版)と低迷が続いており、男女の賃金格差が主要先進国の中でも大きいことなどが書き込まれている。
日本の強みは浸透度 取り組む自治体が多く、投資も増加
報告書の作成は17年、21年に続き3回目。今回は日本の強みとして、SDGsが社会に幅広く浸透し、多様な関係者が積極的に関与していることをあげた。
30年度までの食品ロス半減(目標12)は、事業系で22年度に達成できたため、目標を60%減に引き上げた。家庭系も目標まであと20トンまで減ってきている。
ほかに進展が見られたものとして、こどもの貧困率が18年の14%から11.5%に低下(目標1)▽男性は72.57年、女性は75.45年の健康寿命が実現(目標3)などをあげている。
SDGsを通じて課題解決に…