日本銀行が、米国経済の不透明感などを理由に追加利上げを見送った。国内では2%超の物価上昇が続くが、日銀は、食料品の高騰は一時的な要因が大きいとみる。物価が想定を超えて上がる懸念はないのか。
「足元の物価動向が、国民生活にマイナスの影響を与えていることを十分に認識している」
植田和男総裁は19日の記者会見で、コメや食料品の値上がりが、物価に与える影響を注視する考えを繰り返した。1月の消費者物価指数(生鮮食品を除く)は前年同月比3.2%上昇し、日銀が目標とする2%を2年10カ月続けて上回った。食料品を含む総合指数の上昇率は4.0%に達する。
日銀は、食料品の値上がりは…