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水中入社式を終え、観客に向かって手を振るスーツ姿の新入社員たち=2025年3月31日午後0時52分、三重県鳥羽市の鳥羽水族館、溝脇正撮影
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 三重県鳥羽市の鳥羽水族館で3月31日、恒例の水中入社式があった。飼育研究部に配属される新入社員5人がスーツ姿で、アオウミガメなど約50種3千匹が泳ぐ巨大水槽に潜って、水中で辞令を受け取った。

 辞令交付後に新入社員代表の桃原幸作さん(22)が水中マイクを通してお礼を述べる予定だったが、マイクのトラブルで音声がホールに届かず、急きょ、水槽内から原稿を見せて外のスタッフが代読。それでも「一日も早く一人前の飼育係として生き物とお客様の架け橋になれるよう頑張ります」という決意表明に、見守った大勢の入館客から温かい拍手がわいた。

 新入社員らには潜水経験がほとんどない人もいたが、3日間、スーツ姿で潜る特訓を受け、この日に備えた。式後、桃原さんは「マスク内に水が入ってしまってマイクが故障したみたいで」と頭をかきながら「ユニークな入社式に参加できて、一生の思い出になった」。ほかの新入社員も「水中で姿勢を保つのが大変だった」「なんとか終わってホッとした」などと口々に話した。

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