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気仙沼大島周辺の養殖いかだの状況を確認する漁師=2025年7月31日午後0時3分、気仙沼湾、福留庸友撮影

 ロシアのカムチャツカ半島付近で起きた地震は、発生から30時間以上を経てすべての津波注意報が解除された。沿岸部の水産業に被害が出る一方、沖合で一夜を過ごしたフェリーが無事に着岸するなど、日常に戻る動きも広がっている。

 宮城県気仙沼市でカキ養殖を営む小松武さん(50)は地震発生後、海を見渡して落胆した。所有する養殖カキ用のいかだ54基のうち、見たところ4割超の23基が津波の被害に遭っていた。いかだごと海中に沈んだほか、骨組みが重なり漂流したいかだもあった。「復旧には相当な費用と労力、時間がかかる」

 水中で絡み合ったカキが付いたロープをほぐしながら一つ一ついかだを引き離したり、元の場所に戻すまでの間に仮置き場所を作ったりする復旧作業が必要になるという。ただし、31日夕まで津波注意報が続き、作業はほとんど始められていない。

「売り上げ減は間違いない」

 通常は11月ごろから収穫期…

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