好投した広島・玉村

 (1日、プロ野球 広島東洋カープ5―1東京ヤクルトスワローズ)

 投打がかみ合った広島が、勝負の9月を快勝でスタートした。

 先発の玉村昇悟が、投打でチームを勢いづけた。まずは三回1死で迎えた打席だった。低めの変化球をうまく中前へ運ぶ。その後に三塁まで進み、小園海斗の2点適時打で先制のホームを踏んだ。

 マウンドでは終盤まで好投した。初完封勝利が見えてきた九回に無死満塁のピンチを作って降板したが、「与えられたところでしっかり投げようと思っていた。最後は、(守護神の)栗林さんに感謝です」と話した。

 広島が首位で9月を迎えるのは、3連覇を達成した2018年以来になる。プロ5年目の玉村をはじめ、この日の先制2点適時打を放った小園は6年目。六回にランニング3ランを放った矢野雅哉、試合を締めた栗林良吏はともに4年目。いずれも優勝を経験していない。

 去年は2位で9月を迎えたものの、首位阪神とは5・5ゲーム差をつけられていた。今年は追われる身として勝負の時期に入ったが、若手が伸び伸びとプレーしている。「必死に走った。初めての経験。しんどかった」と話した矢野の一打では、ベンチのみんなが笑いながら迎え入れていた。楽しみながら戦っているのがうかがえる。

 新井貴浩監督は、こう期待を込めた。「彼らは、すごくいい経験をしていると思う。その中で、今までと変わらず、積極的に走攻守すべての面において攻めていってもらいたい」(上山浩也)

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