阪神の森下翔太選手=2025年3月29日

 阪神タイガースの中継などでおなじみの朝日放送テレビ・高野純一アナウンサーと、朝日新聞スポーツ部のトラ番大坂尚子記者が定期的に語る「虎バン主義。」。首位を走るチームの「打」の立役者について話しました。

 大坂 阪神は首位と好調です。特に3番の森下翔太選手、4番・佐藤輝明選手が打線を引っ張っています。

 高野 特に森下選手は4戦連続本塁打と当たっていました。

 大坂 12日現在で打率3割3分3厘でセ・リーグ首位打者でもあります。

 高野 シーズン前、まず打率のことに触れていました。3割いければ他の数字もついてくるはず、と。開幕直後は打球角度がつかない時期もあっただろうけど、試行錯誤しながらコンタクト率も上がってきたかな。

 大坂 この前、打撃の話を聞いたら「同じように見えても1回も同じ打撃をしたことはない。完成することはないから、常に課題を修正しながらやっている」と言っていました。

 高野 修正しながら打席に入り続けているから、浮き沈みが少ない要因なのでしょうね。

 大坂 無安打だった11日はさすがに悔しかったのでしょう。「くそー」と2度つぶやきながらロッカーに引きあげていきました。そこには、24歳らしさを感じました。

 高野 ルーキーの時から試合を楽しむ野球少年みたいな気持ちを持っている選手だと思います。1試合1試合で区切って、活躍したら喜ぶ、そうじゃなければ悔しがる。10日の攻守の活躍もそんな感じがしました。守備の練習も一生懸命やっていますからね。

  • 「マダックス」へと導いた森下翔太の守備 好返球を生んだある練習

 大坂 筒井壮・外野守備走塁コーチも「打つことばかりじゃなく、守備に関してもすごく良い状態を保っている」と。「このまま彼らしく天真らんまんなプレーをしてほしい」とも言っていましたよ。本人も「打撃にもつながった守備だった」と。開幕は4番で迎えたけど、今は3番。そこはどう見ていますか。

 高野 4番でずっと見たかった思いもあるけど、今はうまくいっているし、佐藤輝選手とあわせて希望しかないと思っています。古いですけど、王貞治さん、長嶋茂雄さんのONだって打順が変わる時があった。

 大坂 打順が変わっても意識は変わらないと。「常に自分のやるべきことを、ずっとやっているだけ」とのことでした。

 高野 巨人・岡本和真選手、ヤクルト・村上宗隆選手など、他球団はけが人が出ているので、そこは注意してほしい。もちろんプレー中の交錯など不慮のものはあるけれど、けがをしない体も一流選手の証しだと思うので。ゆくゆくはONならぬ、MS砲を実現してほしいです。

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