石破茂首相は米ワシントンで現地時間7日(日本時間8日)に行われた日米首脳会談で、トランプ米大統領に土産として金のかぶと飾りを贈った。林芳正官房長官は10日の記者会見で「トランプ氏のご家族、とりわけ孫の健やかな成長に対する願いをこめて贈呈した」と説明。あわせて、石川県の伝統工芸品、九谷焼も渡したことも明らかにした。
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首相が贈ったかぶと飾りは、地元・鳥取の人形店「人形のはなふさ」の「亜麻色縅満天金星兜(あまいろおどしまんてんきんぼしかぶと)」で、定価は16万8千円。同社の英智哉社長(38)によると、外務省から昨年11月に発注があったという。当初は誰に向けた贈答用かは知らされておらず、「大統領へのプレゼントということで驚いた。首脳会談が雰囲気よく進んだのであれば一助になれてうれしい」と語った。
かぶと飾りは、複数の鉄板や素材を巧みに組み合わせる伝統的な技法を用いて作られており、日本古来の唐草文様もあしらわれている。プラチナのめっきも施され、永遠の輝きを放つようにとの想いが込められているという。
トランプ氏への土産物としては、安倍晋三元首相が初めて会談した2016年11月、金色の日本製ドライバー(54万円)を贈ったことが知られている。