訪米中の岸田文雄首相は23日午後(日本時間24日未明)、核兵器用の高濃縮ウランやプルトニウムなどの生産禁止に向けた「FMCTフレンズ」の首脳級会合をニューヨークの国連本部で開いた。自民党総裁選(27日投開票)に出馬せず退任する首相にとっては最後の外交舞台。核軍縮の必要性を強調し、早期の交渉開始に向けて支持を広げることを確認した。
FMCTフレンズは、核兵器用核分裂性物質生産禁止条約(FMCT)の実現に向けて日本政府が立ち上げた枠組みで、核保有国の米英仏を含む計12カ国で構成する。初会合にはブリンケン米国務長官のほか各国の外相らが参加。岸田首相は冒頭、「我々は冷戦期以来からの核兵器数の減少傾向が逆転しかねない瀬戸際に立っている。今こそ交渉開始のための強い政治的な意志が必要だ」と訴えた。
会合では、交渉開始に向けて…