政府の新年度当初予算案をめぐる与野党の協議が山場を迎えている。17日の衆院予算委員会で、石破茂首相は日本維新の会に歩み寄る一方、立憲民主党の要求はのらりくらりとかわす場面が目立った。予算成立をめぐる水面下の交渉が進むなか、政権と主要野党との距離感を浮き彫りにする論戦となった。
いつもは答弁メモを読まない石破茂首相が、珍しく一言一句、丁寧に読み上げていた。
日本維新の会の前原誠司共同代表との約30分間のやりとりだ。高校授業料の無償化をめぐり「910万円の所得制限を来年度から撤廃すること。それをやる意思でいいか」と迫る前原氏に、首相は「事実上撤廃したい。このために予算案を修正する方向で与党と相談したい」と応じた。予算案の「修正」に国会で初めて首相が踏み込んだ。
維新関係者が明かす「すりあわせ」
維新は教育無償化や社会保険…