日韓共同記者発表を終え、握手をする石破茂首相(右)と韓国の李在明大統領=2025年8月23日午後7時13分、首相官邸、吉田耕一郎撮影

 石破茂首相は23日、訪日した韓国の李在明(イジェミョン)大統領と首相官邸で会談した。両首脳は会談後、共同記者発表の場を設け、「日韓関係の安定的な発展」の重要性を強調。両国間のワーキングホリデー制度の拡充など交流・連携強化を打ち出し、「未来志向の協力」を進めるとした。

 両首脳は記者発表で、互いに往来する「シャトル外交」の再開を歓迎。首相は「日韓関係の良好な基調のもと、日韓関係を安定的に大きく発展させていくことで一致した」と述べた。

 李氏は、就任後、二国間会談のための初の訪問先として日本を選んだ点に触れ「私たちが韓日関係をいかに重視しているかを示す非常に重要な意味を持つ」と述べた。

 首相は韓国大統領が就任後、二国間会談のための初の外遊先として日本を選ぶのは1965年の日韓国交正常化以来初めてだとして歓迎した。

 両首脳は北朝鮮の完全な非核化に向けて、日韓、日米韓で緊密に連携していくことを確認。安全保障や経済安全保障の分野で日韓次官戦略対話を早期開催することで一致した。

 また両首脳は、両国のワーキングホリデーの査証(ビザ)の取得を現行の1回から2回に拡大することや、少子高齢化や人口急減、農業、災害といった共通の社会課題についての政府間対話を始めることでも合意した。

 李氏は25日に米国でトランプ大統領と会談するのに先立ち、日本を訪問した。

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