取材に応じる宮下一郎・自民党総合農林政策調査会長(左)、小泉進次郎農林水産相(中央)、上月良祐・自民党農林部会長=2025年8月6日、東京都千代田区、内藤尚志撮影

 石破茂政権が掲げるコメの増産方針をめぐり、自民党で農林関係の政策にかかわる幹部2人が6日、小泉進次郎農林水産相に党内で生じている懸念を伝えた。農政に精通した「農林族」の議員には、増産によってコメが値崩れすることへの警戒感がある。増産の具体策づくりに向けて自民党側との調整が難航する可能性もある。

 自民党の宮下一郎・総合農林政策調査会長と上月良祐・農林部会長が、小泉氏と非公開で45分ほど会談した。終了後に3人で記者団の取材に応じ、宮下氏は「ある程度余裕をもって生産するにしても、安定した価格が実現できるようにすべきだ」と指摘。上月氏は「作りたいだけみんなで作って、何とかなるわけではない。そこをわかるような形で表現しないといけないと思った」などと語った。

 小泉氏は「需要に応じた生産が基本。農業経営の大前提だ」として2人に同調しつつ、これまでの政策による生産量の調整とは異なるものだと主張。また、今後について、農家の収入が減った場合などの安全網づくりが「本丸になる」との認識も示した。

 この会談後、自民党の農林関…

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