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 日向灘を震源とする地震を受けて気象庁が「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を出したことを受け、岸田文雄首相は9日、同日から12日に予定していた中央アジアとモンゴルへの外遊を取りやめると発表した。首相官邸内での慎重な検討の結果、外遊中の地震発生というリスクの回避を図り、国内の災害対策を優先する方が重要との判断が働いた。

 首相は午後1時過ぎ、長崎市での平和祈念式典出席後の会見で、南海トラフ地震臨時情報に言及し「初めてのことで、国民の不安も大きい」と指摘。「危機管理の最高責任者として念には念を入れ、1週間程度は国内にとどまり、政府としての対応や情報発信に万全を期すべきだと判断した」と語った。

 首相はもともと、この会見後に長崎空港に待機させた政府専用機でカザフスタンに向かい、12日までの日程で同国のほか、ウズベキスタン、モンゴルを歴訪する予定だった。ある官邸幹部は見送りの正式決定は「式典後だった」と語り、急転直下だったと強調した。

 ただ、実際には地震発生直後…

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