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松本秀峰中等教育学校で昨年、行われた学校説明会。東京で実施される試験などについて説明した=2024年10月、同校提供

 1月10日から行われる埼玉県内の私立中高一貫校の入試を皮切りに、首都圏の中学入試が本格的に始まる。同じ時期に、地方の中高一貫校も首都圏で入試を実施。2025年は、新たに2校が東京での入試に乗り出す。「腕試し」とされがちな地方校の入試に、変化が起きている。

寮にお任せ、共働き家庭にニーズか

 福島成蹊中学・高校(福島市)は2025年1月8~9日に東京で初めて中学入試を行う。1913年に女学校として創立。2004年に男女共学の高校になり、09年に中学校が開校した。

 入試を東京で実施する背景の一つに、進学実績の向上を挙げる。24年の大学入試では、高3生13人のうち、東京大理科3類に1人、同大理科2類に1人、医学部に延べ6人が合格した。

 上埜健太教頭は「難関大への高い合格率がある。初めて東大理科3類の合格者も出て、注目してもらえた。周辺に予備校がないことから、教員が予備校並みに大学入試を研究して独自の教材をつくり、進路指導をしてきた成果が出始めた」と説明する。

 別の狙いは、定員の確保だ…

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