第18回奈良ヴォーカルアンサンブルコンテスト(奈良県合唱連盟主催、朝日新聞奈良総局など後援)が15日、大和高田市のさざんかホールであった。中学、高校、一般の部に計22団体が出場し、3~16人の少人数のグループが歌声を披露した。香芝市立香芝東中学校合唱部、県立畝傍高校音楽部、Brouge(ブルージュ)の3団体が来年3月に福島市である第18回声楽アンサンブルコンテスト全国大会に推薦される。
全部門から選ばれる総合グランプリには、Brougeが初めて輝いた。
香芝東中合唱部はラテン語の「Ave Maria」と伊勢物語を題材に作られた「桜の院」を披露。ラテン語の発音に注意しつつ、桜の院は歌詞の意味を調べて自分たちの歌にできるように練習を重ねた。部長の山本蒼衣さん(2年)は「3月に向けて、歌も心もチームワークを高めて今よりもっといい演奏ができれば」。
畝傍高校音楽部は晴れやかなラテン語曲と、室生犀星作詞、鈴木輝昭作曲の「朱の小箱」の2曲を演奏。部長の西本羽那さん(2年)は「雰囲気が全く違う曲なので切り替えを意識した」。全国に向けて、「緊張しすぎず、自信をもって笑顔で楽しんで歌えるようにしたい」と抱負を語った。
Brougeは県立奈良高校の卒業生が、全国大会で、響きの良さで知られる福島市音楽堂で一緒に歌いたいとの思いで2019年に結成。ラテン語のミサ曲「Kyrie(キリエ)」と「おんがく」(まど・みちお作詩、木下牧子作曲)の2曲を12人で歌い上げた。メンバーの鈴木泰葉さん(27)は「歌詞を大事に、聞く人にしっかりと思いが届く歌を披露できれば」と話した。