柏駅前の送迎保育ステーションでも、園児は保育士と遊びながら保護者の迎えを待っていた=2025年2月5日、千葉県柏市、斎藤茂洋撮影

東葛・葛南のいま

 都心に通勤する共働きの子育て世帯が多い千葉県の東葛・葛南地域。10年ほど前から保育園に空きがなくて入園できない待機児童問題に直面してきた。保護者にかわって子どもを保育園に送り届ける「送迎保育ステーション事業」や保育園などの施設の増設で乗り越えてきた。事業の内容をみると、自治体ごとに子育てへの理念や方針、環境が色濃く表れていた。

 1月下旬、流山市の「流山おおたかの森駅」近く。

 夕方、保育園から園児を乗せたバスが次々と帰ってきた。園児たちは駅に直結するビルにある「送迎保育ステーション」で遊びながら保護者の迎えを待つ。

 保護者は朝、出勤前に保育園ではなく、ステーションに子どもを預ける。そして、送迎バスがそれぞれの園まで送り迎えしてくれ、保護者は夕方にまたステーションに迎えに来る仕組みだ。

 3歳の長男がいる女性会社員(37)は都内で働く。「駅にあるから、送迎の時間が短縮できて本当に助かる」と話す。

流山市のきっかけはつくばエクスプレス開業

 県内では初となるこの事業が…

共有
Exit mobile version