北海道は19日、福島町月崎地区で18日未明に駆除したヒグマの体毛のDNAが、同町三笠地区で新聞配達員の男性を襲い死亡させたヒグマのものと一致したと発表した。
道によると、18日に駆除された個体(体長2メートル、体重218キロ、推定8~9歳、オス)のDNAは、12日に新聞配達員の男性が襲われた場所付近から採取した体毛のDNAと一致。さらに、松前署に保管していた男性の衣服から採取した体毛のDNAとも一致したという。また、2021年7月に福島町白符で農作業中の70代女性を襲い死亡させた個体とも同一であると断定した。
加害個体の駆除が判明したことにより、道は福島町内の「ヒグマ警報」を解除した。だが、目撃情報などから別の1頭が付近にいる可能性もまだ否定はできないとし、「注意報」を出して注意を呼びかけている。
ヒグマの駆除をめぐっては、18日の午前2時ごろ、住民からの110番通報を受け、ハンターらが現場に急行。警察官が警察官職務執行法に基づき、住宅地付近でハンターに駆除を命令し、射殺した。