千葉県・佐藤涼太さん(中2)からの質問

 ののちゃん 山登りして、頂上に着いたら寒かった。太陽に近づいて暑いかと思ったのに、どうして?

 藤原先生 頂上の高さはどのくらい? 1千メートルだとしたら1キロ。太陽と地球との距離は約1億5千万キロあって、1キロでも1億5千万分の1。太陽までの距離を考えると、ほとんど近づいていない。

 のの それなら、気温も変わらないはずじゃないの?

 先生 そんなに結論を急がないで。これはむずかしい質問なので、順に説明するよ。まず太陽が空気を暖める仕組みから。太陽の光の多くは空気を素通りして地面に届いて地面を暖める。暖まった地面は赤外線という見えない光を出して、空気を暖めるの。暖まった空気がさらに上の空気を暖めて、だんだん熱が上のほうに伝わっていく。

 のの 太陽が直接、空気を暖めているわけではなかったんだ。

 先生 そう。では次に、高いところにいくほど気温が下がるのはなぜかというと、高い山に登ると気圧が低くなるって聞いたことない?

 のの 気圧?

 先生 簡単に言うと、空気が押す力。山にもっていったお菓子の袋がふくらんでいるのを見たことない?袋の中の空気を外から押す力が弱くなって、空気の体積が増えたってわけ。気圧は高度15キロで地上の約10分の1になるらしい。

 のの それと気温がどう関係するの?

ののちゃんは、朝日新聞に連載されている漫画の主人公で、小学3年生。学級担任の藤原先生を相手に、身の回りの不思議を質問します。聞いてほしい疑問はこちらへ。science@asahi.com

 先生 空気の体積が増えると…

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