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外国人観光客でにぎわう東京・渋谷の交差点=2024年12月、東京都渋谷区
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 大手百貨店の2025年2月期決算は、国内の富裕層やインバウンド(訪日外国人客)の旺盛な買い物意欲が押し上げて最高益が相次いだ。

 高島屋の決算は、テナントも含めた売上高が前年比8.5%増の1兆327億円で、17年ぶりに1兆円を超えた。純利益が同25.0%増の395億円と過去最高を更新。宝飾品やブランド品など高額商品がよく売れ、婦人服や紳士服、化粧品も好調だった。

 特に、訪日客の買い物を示す免税売上高は1160億円で、前年より68%増えた。国内百貨店の店頭売上高の15%を占めるほどになった。

 大丸松坂屋百貨店などを運営するJフロントリテイリングの決算(国際会計基準)も同じだ。純利益は同38.5%増の414億円で過去最高だった。テナントを含めた売上高は同10.1%増の1兆2683億円、営業利益は同35.2%増の581億円。百貨店の免税売上高は1304億円と、前年から80.8%増えた。

 中国経済の減速で、中国からの来客はコロナ前の19年の8割ほどだが、富裕層の来客が増えて客単価は2倍近く高くなっているという。

 訪日客の勢いは百貨店事業だ…

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