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沖縄尚学の末吉(左)と新垣有

 2日に行われる高校日本代表と沖縄県高校選抜による壮行試合の予告先発が1日発表された。高校日本代表が末吉良丞(2年、沖縄尚学)、沖縄県高校選抜が新垣有絃(同)に決定。今夏の甲子園で初優勝に貢献した両腕による対決が実現する。

 この日の練習でブルペンに入った末吉は「友達でありがながら、同じチームとして良いライバル。しっかり投げて、負けない気持ちを持ちながら試合に臨みたい」と語った。

 沖縄尚学の優勝もあって、県民の注目度は最高潮だ。沖縄セルラースタジアム那覇で行われるこの試合のチケットは完売しており、2014年の日米野球で過去最大の入場観客数だった1万7941人に匹敵しそうな勢いだという。

 沖縄尚学で背番号1を背負った左腕・末吉は甲子園で全6試合に登板し、34回を投げて39奪三振、防御率1・06。対する背番号10だった右腕・新垣有も22回で24奪三振、防御率0・82という活躍だった。

 末吉は「この日のためにしっかり準備してきた。甲子園の疲れを見せずに、一番は自分の投球をして良い成績が出せれば」と語った。

 県選抜には、主将だった真喜志拓斗(3年)ら沖縄尚学の優勝メンバー6人がいる。手の内はよく知られているが、「練習でずっとやってきたので、投げにくさはなく、気持ち良く投げられる」と意に介さない。

 沖縄の高校生によるオールスターとなれば、日本代表にとっては「アウェー」が予想される。

 それでも、「ジャパンの選手は個々の能力が高く、球場の雰囲気をこっち側に持ってこられる力がある」と、3年生がそろう代表メンバーを信頼する。

 末吉の球威十分のブルペン投球を見た小倉全由監督は、「2年生であんなボールを投げるなんて」と感嘆。「きょうの投球をみてたらやってくれる」と背中を押した。

 県選抜の監督を務める沖縄尚学の比嘉公也監督は「末吉は休み明けにふわっとするところがある。そこをたたいていきたい」と〝先制攻撃〟した。

 U18(18歳以下)ワールドカップは9月5日に開幕する。比嘉監督は「(末吉にとって)代表でのスタートになるので、沖縄尚学の監督としては、本番に向けた良いきっかけにしてほしい」と教え子へのエールを忘れなかった。

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