奈良県

 奈良県教育委員会は、2026年から実施する予定の県立高校入試の制度改革について、一部の運用を変更することを決めた。生徒側が申告する第1希望と第2希望について、いずれも普通科を選ぶことや、同じ学校の別の学科を選ぶこともできるようにする。

 今回の改革では、現在の一般選抜と特色選抜の2種類の試験が「一次選抜」に一本化され、生徒が第1希望と第2希望を申告できるようになる。

 当初は運用として、第1希望が普通科の場合、第2希望は専門学科などを選び、両方とも普通科としたり、同じ学校の別の学科を選んだりすることはできないとされた。

 だが県教委はその後に改めて検討した結果、第1希望の提出を締め切った上で、募集人員に達しない学校を第2希望として申告する形に改めることを決定。いずれの希望も普通科とすることや、同一校の別学科を希望することも認める。第1希望と第2希望の生徒の選考は分け、2段階で実施するという。

 県教委幹部は「第1希望の生徒が、点数次第で第2希望の生徒に競り負けてしまうのは好ましくないとの声があり、分けて選考することにした」と説明する。

 県内の教育関係者は「(当初の運用で)専門学科の志願者増につなげたかったが、複雑な制度となり、無理があると判断したのだろう」と話す。(机美鈴)

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