最優秀賞の「チキンダルカレー ~アチャールを添えて~」=埼玉県松伏町

 カレーによるまちおこしに取り組んでいる埼玉県松伏町で、高校生が考えたオリジナルカレーの味やアイデアを競う「高校生カレー選手権」が開かれた。

 国内初のカレー粉製造に成功したとされるエスビー食品創業者・山崎峯次郎氏が町出身であることにちなんだイベントで、町と町商工会が主催した。

 テーマは「学校給食で出したいカレーライス」。エスビーの缶入りカレー粉を使い、材料費(6人前)は3千円程度などの条件を設け、高校生にレシピを募った。

 町と周辺6市2町の17チームが参加。書類審査を通過した5校の8チームが18日、1チーム3人で実際に調理し、鈴木勝町長や商工会関係者ら8人が実食して、審査した。

 各チームは、肉やジャガイモ、タマネギなどの定番の材料だけでなく、町のシンボルの菊の花のほか、子どもが苦手なセロリやピーマン、サバなども使って、オリジナルのカレーを作った。

 最優秀賞を受賞したのは、草加西高校3年の白井楓恋さん、麦島愛美花さん、望月美春さんの「チキンダルカレー ~アチャールを添えて~」。

 町特産の塩こうじで柔らかくした鶏肉やレンズ豆などを使ったカレーのほか、バターライス、インド風のピクルスなどを手際よく作り、彩り鮮やかな見た目とおいしさが高く評価された。

 3人は高校で栄養や調理などを含む「フードデザイン」を学ぶ友人どうし。放課後に何度もレシピを考えたといい、「3人で話し合って作った料理が認められてうれしい」と喜んだ。

 峯次郎氏の孫で、審査員を務めたエスビースパイス工業の山崎由真子会長は「どのカレーからも、高校生がいろいろなアイデアを考え抜いた気持ちが伝わってきた。どれもおいしかった」と話した。

 最優秀賞のカレーは3月に町内で開かれる子ども向けイベント「ミニまつぶし」で振る舞われる予定。町は来年以降も選手権を続け、「カレーのまち」をPRしていくという。

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