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龍泉洞の歴史について、英語でガイドする岩泉高生ら=2025年6月18日、岩手県岩泉町、佐藤善一撮影
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 岩手県岩泉町の姉妹都市、米ウィスコンシン州デルズ市から、高校生ら留学生11人が同町を訪れた。18日には県立岩泉高校(生徒数116人)の生徒たちが鍾乳洞の龍泉洞に留学生を案内して英語でガイド。洞内に広がる神秘的な「青の世界」を一緒にめぐった。

 長命の泉、地底湖、亀岩、展望台……。見どころに到着するたびに、龍泉洞内部のガイドを務めた相模奏汰さん、木村凛音(りお)さん、中沢華月さん(いずれも1年)が身ぶり手ぶりも加えながら、英語で歴史や言い伝えを教えた。

 英語ガイドに挑戦したのは、岩泉高の「総合的な探究の時間」の中で「観光探究」に取り組む1、2年11人。国内外に岩泉の魅力を発信し、地域住民と協力して観光業を盛り上げようと、今春から検討を重ねてきた。見学に先立ち、生徒が交代で龍泉洞の起源伝説などについて英語でレクチャーした。

 案内先に選んだ龍泉洞は日本三大鍾乳洞の一つで、国の史跡名勝天然記念物。「来てよかった」と思ってもらえるように、事前に歴史や魅力を調べて英文に訳すなど準備してきた。

 積極的に岩泉高生に話しかけていたタッカー・マイケルさん(17)は「鍾乳洞の歴史がとても興味深く楽しかった。景色が素晴らしく、岩泉のことをとても気にいった」と話した。

 相模さんは「実際に英語を使い、留学生と交流してみて、想像以上にうれしい気持ちが大きかった。スマホの翻訳アプリなどコミュニケーションを取るのに使えるものもたくさんあった。もっと英語を勉強したい気持ちが強くなった」と話した。

 岩泉町は1992年にデルズ市と姉妹都市となり、留学生の相互受け入れなどの交流を続けてきた。留学生は生徒や地元住民宅にホームステイして過ごす。19日には岩泉高の体育祭に参加し、一緒にグラウンドを走り回っていた。

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